カラオケオールを済ませた私と安浦は大吾と別れて土手から瀬橋組へと足を進めていた。

時間は夕方5時。

子供連れの親子やこれから夜のお店に出勤するような格好をしたケバいお姉さんや髪をツンツンに立たせたお兄さんが繁華街を歩いていた。

「ねえ安浦」

「なんだ?」

三歩前を歩く安浦に後ろから話しかけた。