「正樹は自分が死んだらこの旅館を瀬橋組に明け渡すという約束で組を抜けたんだ。」 「………」 「今日からこの鏡花亭は瀬橋組のものだ。」 「…はい」 旅館のことは全部お兄ちゃんに任せっきりだったから私はその事には触れたことがない。 私がどうこう言える立場じゃない。