でも、また水泳をやりたいって気持ちはあるんだよなぁ。




何の部活に入るかって考えた時、水泳部が真っ先に出てきた。



やりたいって思った。



けど、また迷惑をかけたら。また最後までやり切れないまま終わってしまったら。






そんな不安が先走って、本当は文化部にしようかと思ってた。






でも、実優の真剣な顔を見ると、中学校の部活での思い出がよみがえってきちゃった。




本当に、楽しかったんだよね…。







「…実優?あたしね…迷ってるんだ。」






「うん…」




実優はうなずいた。






「水泳部入るか…それとも、他の部活入るか。」





「そ、そんなんだ…。」




実優はすこし、しょぼんと肩を落としたけど、また笑顔を作っていた。


けど、目はなんだか寂しげなかんじで。






「そうだよねっ、そりゃ悩むよ。いろいろとあったもんね!

あ、もちろん、わたしは桜がどんな選択しても、応援するからね!…けど。」




笑顔だった顔がすこしゆるむ。




「わたし、また桜と部活したい。水泳がしたいな。

ほら!中学校で最後まで出来なかった分、今度は…今度は、一緒に最後まで走り切りたい。」