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そんなことも、あったなぁ。


晴ちゃんのお家にお邪魔した時、ほんとによかったって安心ししたもん。




「ね、桜?」



そんな事をぼんやり考えていた下校途中、実優に顔をのぞき込まれた。






「あ、うん。なに?」





実優はなぜか照れくさそうに笑うと。





「桜さ、部活は入らないの?」





ドキリ…


そ、そうだった。部活…


退院してから1ヶ月は、体を無理させないように部活はまだ入るのやめといたけど…。



検診も大丈夫だったし…そろそろ考えなきゃね。



あたしは首をかしげて笑った。




「うーん、考えてなかった。けど、なにか入りたいなって気持ちはあるんだけどね。」





そう言うと、実優は途端に目を輝かせた。



え、な、なに…。


実優は、あたしの手を握った。




「ねぇ、桜。…もう一度、水泳部に入る気はない?」