「脱走?ちっちゃい子だろ?」






「んー、そうだと思ったけど、あたしそれらしき子を見ちゃって、そしたらあたしくらいの女の子で...」







亮樹兄ちゃんは自分の食べ終わった後の食器を台所まで運んだ。





「え、本当にそうなの?桜じゃあるまいし。」






...なんでもあたしに例えるのやめてください!



さすがに、もうやらないって!...たぶん。







「あたしはもうしないの!

...っていうか、本当にあたしくらいだったの。」





「ふーん。珍しいね...。

まぁもう捕まったでしょ。そんなに気になるの?」




...たしかに。あれから結構時間がたってるし。



何でこんなに気になるんだろ...




「あ、ほら。ちゃっちゃとご飯食べちゃって。もう夜遅くなるよ?」








あ...やばい。明日小テストあるんだった...!!勉強しなきゃ。





あたしは、残りのご飯とハンバーグを口に詰め込んだ。