あたし自身、びっくりしてた。
ぶつかって、たしかに派手に倒れたけど、ここまで打つなんて…。
痛くて、気持ち悪くなってくるし。
「桜、ちょっと移動するよ。」
そういうと、亮樹兄ちゃんはあたしを抱きかかえた。
「お母さん、理玖くんを病室に連れて行ってて貰えますか?」
「あ、はい!わかりました。」
亮樹兄ちゃんは、処置室に向かうと、あたしをベッドの上に寝かせた。
「桜ー、ちょっと見るよ?痛かったら言って。」
服をめくり、背中と腰を触った。
「ん…いたい…」
「…んー、結構強く打っちゃったねぇ。
打撲かな。しばらくは痛いよ?」
うぅ…そんな。
「とりあえず、それ用の湿布貼るけど、しばらく様子見な。
痛み、我慢できない?」
「んー…ギリギリ我慢出来る…」
「…ほんとに?必要なら鎮痛剤打つよ?
桜はすぐ我慢するから…」
あたしは首を振った。
「やだ!大丈夫、我慢する…」
腰に手を当てて言ってるあたし。説得力がないのか、亮樹兄ちゃんは納得いかない顔をしてる。
「…これ以上酷くなったら、絶対に言うんだよ?痛くて苦しむのは桜なんだからな?」
「はーい…」
あーもう。憂うつ…。ていうか、治まる気がしないんだけど…
「ねぇ桜、そんなに痛いなら、整形外科の先生に見てもらおうよ。ちょっとやっぱり心配。」
え!うそ!
あたしは首を振った。
「だ、大丈夫だって!そんなに酷くな…いもん。」
亮樹兄ちゃんはため息をついた。
「俺の前で嘘つかなくていいよ。ぜんぶバレてるから。」
…亮樹兄ちゃん、きらい。


