「桜が良ければ、ね。

最初だから、ギクシャクしちゃうと思うけど…

俺たちとしては、ヒカリちゃんと会ってくれたら嬉しいかな。」





「…亮樹兄ちゃん?

ちょっと聞いていい?」




「うん?」




どうして、そんなに亮樹兄ちゃん達は、ヒカリちゃんの事を気にかけてるのか…


あたしが会って、話し相手くらいにはなれるし、

入院ってつまんないから、気分転換になるってのもわかるんだ。




けど…どうしてそんなに気にかけるのか。




あたしがヒカリちゃんと会って、何をしたらいいのかな?


何が出来るのかな…



それが、わからない。



やっぱり、聞かないと…何も出来ない気がする。






「あのさ…佑真先生も言ってたの。

ヒカリちゃんには、色々な事情があるって。

……その事情って…?」





亮樹兄ちゃん手の動きが固まった。


何秒か無言になると、口を開いた。






「…人伝いにって、あんまり良くないから、詳しくは言わないけどね。

ヒカリちゃんの家族が複雑でね。

訳あって離れちゃって、警察に保護されてたの。

けど、少し体に悪い所が見つかって、今いるって感じかな。」




「…そうなんだ。」