「茜さんっ…!」





相変わらずくしゃっと笑った笑顔がかわいい。


あたしを見つけて、走ってきたみたい。







「桜ちゃん、久しぶり!元気にしてた?亮樹先生が、今日検診の日だって言ってたから。」





「うん!もう終わったよ!今は元気!」






すると、茜さんはあたしの制服のリボンを触った。






「そっかぁーよかった。

桜ちゃんも、もう高校生なんだね。」






あ、そっか。茜さんにはまだ高校の制服見せてなかったっけ。




「うん!ちょっと遅れたけどね。」





そう笑った。




「ふふっ、なんか不思議。」




茜さんは、ほほえんだ。



「なにが…?」




「だって…小学校の頃の桜ちゃんを見てるからさー。ずいぶん時がたったなぁってね。早いわね〜。」





茜さんはそう言うけど。



あたしにとっちゃ、2回も入院したんだから、ながーく感じるけどね。



嫌なことは長く感じるって言うじゃん?