「桜ちゃん、来てくれてありがとうありがとうねー。」





「はい!」




よかった。会えた。


歩き出す佑真先生についていくあたし。




「どう?なつかしい?ここ。」




あたしは苦笑いした。




「なつかしいですけど……いまだにドキドキします。ここに来る時は…。

今日は、検査も治療も何もしないのに。」




そう。何にもないのに、心の中ですこしだけ、緊張してるあたし。





すると、佑真先生は吹き出して笑った。




「あははっ、ほんとに?

桜ちゃんは、相変わらずでよし!」




そ、そんなに笑わなくても。





にこにこな佑真先生についていく。


本当に、なつかしい。


まだ少ししかたってないのにね。





…ここは、すごく思い入れのあるところだから。