「ん?」




ペンを滑らしながら言った。



帰る準備をし始めるのか、白衣を脱いだ。






「もし検査がダメだったら、また検査入院…?」





「まぁね…そりゃ詳しく調べないと。」





あたし、退院したばっかなのに。



やっと治ったのに。



あたしはほっぺを膨らませながら言った。





「あたし、治ったばっかだから異常なんてならないよ。」





けど、亮樹兄ちゃんはカバンやらなんやらを片付けながら、表情を変えない。





「けど、いるんだよ。そういう人は。治って退院できたーって思ったけど、次の検診でまた再発することってあるんだよ。」





ズキン



あたしの心の鼓動が飛び上がった。


なんだか、苦しくて…息苦しい感じ。






「だからー…」





「もういいもん!!わかったから!」





あたしは、思わず立ち上がって叫び、病室を出ていった。