6年前


「「お母さん!お父さん!」」

俺達はまだ9歳だった。



「「明日、どこか行こ!」」
と俺達が笑顔で言うと




「そうだな!
明日はお前達の誕生日だから」と俺達の頭を撫でて言う父。



「そうね、誕生日プレゼントは何がいいかしら?」
と微笑む母




「僕ね、うさぎさんのぬいぐるみ欲しいの!」
と目をキラキラさせて言う空舞に



父は「その年になっても、ぬいぐるみが好きなんだな」
と空舞の頭を乱暴に撫でて言った。


俺達が何を好きだと言っても
それを素直に受け入れてくれる父と母


「空羽は、何かないのか?」と俺に聞く兄



「うさぎのぬいぐるみ…」
と俺は下を向きながら答えると




「ぬいぐるみ?空舞と同じね」
と母は微笑みながら優しく俺を撫でた。




「空羽、僕とお揃い?」
と空舞がキラキラした目で俺を見てきた。



「「空羽、空舞、
そろそろ寝ないと起きれなくなるよ」」
と姉達が俺達に声をかけた。



「「わかった!!!」」
と俺と空舞は部屋に戻った。




明日を楽しみにしながら…

         俺達は眠りについた。