五月蝿いくらいによく響く鳥と蝉の鳴き声、窓から差し込む眩しい日差しで目が覚めた。
こんな感じの朝は、変に体が重くて、気怠い。
それを打ち破って、ようやく起きたのは朝6時。布団を畳んで棚にしまって、壁に立て掛けた机の足を立てて、床に置く。洗面台で顔を洗って、その後台所に立って、軽い朝食を。
寝巻きから制服に着替えて、右側だけ三つ編みに。斜めのボーダー模様のピンで前髪をとめて、左側を流す。地味な大きめの黒縁の伊達メガネをかけて、そばかすをわざと見えるようにして⋯⋯。ほら、地味な女子高校生の完成だ。この容姿で会話が苦手で、勉強は出来て、運動は出来ないって感じで。これなら完璧だろう。基礎だけ出来る地味な女子。それでいい。これがいい。そして私は、一昨年、去年、今年と続けて同じような生活を送って行くのだろう。
なんて考えているのも時間の無駄だ。考えたって意味は無い。鞄の持ち手を肩に乗せて、鍵を閉めて。
学校までの通学路。私の視界に入る人々。多分、私は周りの人とは少々違う人種なのかもしれない。人以外に、変な浮遊物が見えるのだ。これは今に始まったことじゃない。物心ついた時から、ずっとだ。両親もそういう人種だったから、困ったことなど無かった。現にこの人種だったおかげで、高校生ながらに軽いバイトもしている。人に取り付く浮遊物を、祓う。それだけだ。簡単だけど、体力の消耗が激しい。それだけが嫌だ。
愚痴ってるうちに学校に着いた。ローファーを脱いで、上履きを履き、1-Bに行く。どうやらこの高校、受験時の成績でクラスが決まるらしく、上からA、B、C、だそうだ。私は中間のBクラス。
というのは実際どうでもいいことだ。今回の目的は、同じクラスのとある生徒なのだから。
こんな感じの朝は、変に体が重くて、気怠い。
それを打ち破って、ようやく起きたのは朝6時。布団を畳んで棚にしまって、壁に立て掛けた机の足を立てて、床に置く。洗面台で顔を洗って、その後台所に立って、軽い朝食を。
寝巻きから制服に着替えて、右側だけ三つ編みに。斜めのボーダー模様のピンで前髪をとめて、左側を流す。地味な大きめの黒縁の伊達メガネをかけて、そばかすをわざと見えるようにして⋯⋯。ほら、地味な女子高校生の完成だ。この容姿で会話が苦手で、勉強は出来て、運動は出来ないって感じで。これなら完璧だろう。基礎だけ出来る地味な女子。それでいい。これがいい。そして私は、一昨年、去年、今年と続けて同じような生活を送って行くのだろう。
なんて考えているのも時間の無駄だ。考えたって意味は無い。鞄の持ち手を肩に乗せて、鍵を閉めて。
学校までの通学路。私の視界に入る人々。多分、私は周りの人とは少々違う人種なのかもしれない。人以外に、変な浮遊物が見えるのだ。これは今に始まったことじゃない。物心ついた時から、ずっとだ。両親もそういう人種だったから、困ったことなど無かった。現にこの人種だったおかげで、高校生ながらに軽いバイトもしている。人に取り付く浮遊物を、祓う。それだけだ。簡単だけど、体力の消耗が激しい。それだけが嫌だ。
愚痴ってるうちに学校に着いた。ローファーを脱いで、上履きを履き、1-Bに行く。どうやらこの高校、受験時の成績でクラスが決まるらしく、上からA、B、C、だそうだ。私は中間のBクラス。
というのは実際どうでもいいことだ。今回の目的は、同じクラスのとある生徒なのだから。


