ベッドの横にある台に手を伸ばし、自分のスマートフォンを手に取った。


 電話帳から千裕の名前をタッチして、メールを作成する。



 『今日から夏休みだねー! 今年も一緒に』



 そこまで打ちかけて、私は本文を消した。


 小さい頃から毎年一緒に行っていた花火大会。


 今年もまた一緒に行こうって、去年約束した。


 だけど千裕には好きな人がいるんだもん。