「やり残したことが多過ぎるなあ」 掠れた声で海が呟いた。 私は点滴が繋がれた、海の筋肉質な腕をじっと見つめた。 「今度の試合だって、空羽に見てもらいたかったのに」 私だって見たかった。 海が活躍する姿。 凄く見たかった。 なんでってそればかり。 そこからは無言の時間が続いていった。 私にはなんて声をかけたらいいか分からない。 「なあ、空羽」 結局、先に口を開いたのは海。 「なに?」 「俺の分まで生きろよ」 海が言ったその言葉は、重かった。 ズシンと鉛のように、私の胸を押し潰す。