そう言って美海は顔を近づけてきた。

うわぁ、本当だ。

凄く上手。

私なんてメイクもしたことないのに。




「今度夏樹にも教えるね、夏樹はそのままでも充分可愛いけど」




もー、お世辞にも程があるよ。

美海は凄くいい子みたい。

もっといろいろな事知りたいな。




それから美海とはいろいろな事を話した。

美海には妹が一人いる。

そして、付き合って半年になる彼氏もいるんだって。

高校は違うけど、愛し合ってるなんていいなぁ。

私には彼氏がいた事がない。

その分、高校では青春するって決めてる。

まー、願って出来ることじゃないけど。




それからは入学式のため、体育館への移動だった。

移動中も美海との話は止まらなかった。



ドンッ



話しててちゃんと前を見ていなかったら誰かにぶつかってしまった。



「ごめんなさい!!すいません!!」



相手の方の荷物も落としてしまった。

拾わなくちゃ。