私は羽柴 夏樹。

今日から高校1年生になる。

私が通うことになる坂桜高校は、制服が可愛いと有名で、家から近かったからすぐに決めた。

友達出来るかなぁ。

私がいた中学校からこの学校に来る子は少ない。

教室に行き自分の机に座る。

すると、前の席の子が話しかけてきた。



「おはよう。私、美海(みう)って言うの、よろしく」


「あっ、私は羽柴 夏樹です。よろしくお願いします」




変じゃなかったかな。

私は自己紹介が苦手。

自分のことをどうやって言えばいいか分からないから。



「敬語なんか使わんでいいよ。うちの事は美海って呼んで」


「うん。分かり…あっ、分かった」



元気な子だな。

それに、美海はとっても可愛い。

肩までのボブで、目がぱっちり。

女子の私でも二度見してしまいそうな可愛さ。

持てるんだろうな…。

さっきから、男の子の目線感じるし。

すると、美海は急に話し始めた。



「私ね、教室に入った時から夏樹のと仲良くなりたいって思ってたんだよ!話してみたら思ったとおりの可愛さだし、私が友達第一号だね!!」




そう言って美海は「にひひっ」と笑った。

そんな所も可愛い。



「私なんて全然。美海が可愛すぎるんだよ。私、足が太いのコンプレックスなの…」

「まさかの無自覚!? 私なんてメイクだよ」