凛side







もう、はっきり言って限界だった。









考えると止まらなくなって、あのシーンが頭の中で何度も何度も繰り返し流れ出す。

















「もう、…やだ」

















考えると頭が痛くなって吐き気がした。






あんまり夜も眠れなくて、ご飯も喉を通らない。








でも、不思議と眠くはないし、お腹も空かない。













自分が弱ってるって思ってなかった。













それから2、3日が経った。








美紀ちゃんは相変わらず先生のところに行ってるらしい。












もう、辛くて考えたくない。










雅はそんな私をすごく心配した。








保健室行ったら?



とか




無理しないでよ、凛



って






大丈夫だよ、平気だよって言うけど聞いてくれてないみたい。















雅が教室から出てくと、それを狙ってか美紀ちゃんが私のところに来た。











「…なに?」






私はあれ以来美紀ちゃんを警戒してる。











「佐伯先生がね〜風邪ひいてるみたいなの。




なんだか最近調子悪いらしくて、でもねそしたら先生が…」









そう言って美紀ちゃんは控えめに言い出す。











「"お前が修学旅行中熱出した時に俺にキスしたからだろ"って言ったの!





ねぇ、酷くない??だって修学旅行終わってからもう二週間くらいたってるんだよぉ?」





















え…修学旅行?














あの時、帰りにそんなことしてたの?先生、
















じゃあ、あの夜なんでキスなんて…











頭の中が真っ白になる。















ああ、もう、むり















バタンっ












「きゃ!竹内さん?!大丈夫??竹内さん!」









遠くの方で美紀ちゃんや、他の子達の声が聞こえる。










それでもその声はだんだん遠のいてった。