すると胸元や腕、首筋や脇腹
様々なところにある大小まばらな痣が先生の目に映る。
眉間にシワを寄せる先生。
この痛み、アンタにわかんの?
「痛いのか?これ、、」
当たり前じゃん、だから内出血してんでしょーが。
「はい…熱持っちゃってて、、寝るときすごく痛いんです…」
そういうふうに装うると"あとで保健の先生から湿布貰って貼ってもらえ"とタオルにまいた冷たいペットボトルを痣に当てる。
「っあ…ん」
『変な声出すなよ』
佐伯先生は怒った。
冷たすぎ。
…でもこれっておいしい展開かも。
ちょっとすると人の気配がして
チラッと目をやると
『竹内、やっぱり来た』
バチッと目が合う。
ちょっとしか顔見れないけど、どんな顔してんだろ。
そう思うとつい笑みがこぼれた。
もっと見て、自分の大好きな人が知らない女にいやらしいことしてるってとこ。
まぁ、実際は冷やしてるだけなんだけど。
「ンンッ…せんせ、、ダメっそこ」
もっと苦しんで、竹内
気に入らないよ、私にもってないものたくさん持っててさ、なんなの
うっざ。
するといつの間にか竹内の姿はなかった。
「もう充分みたからもういいだろ」
先生も離れる
「早く服着て出てって」
なんなの、言われなくても出ていくし。
もういいや、満足したから今日は帰ろう。
私は物理準備室を出た。

