部屋に戻ろうとすると部屋の前でうろうろしている人物がいた。
あれは…
誰にもバレないように周りを見ながら様子を伺いっているのは
「竹内…?」
バッと振り返って俺の顔を見ると安心した彼女。
そして、先生!と少し小さめな声で走ってきた。
「なんで俺が来んの知ってんの?」
「砂川先生が言ってた。」
「就寝時間とっくに過ぎてるぞ、他の先生にばらしちゃおうかな…」
やめて!と言って竹内は自分の口を人差し指で押さえて「しーっ」って言って無邪気な顔をする。
まったく、可愛いやつ
「先生?」
はっと我に返る。
「あぁ、何?」
「会いたかった」
そう言ってぎゅっと抱きしめてきた。
「ばっか、お前誰か見てたらどうすんだ」
焦って注意するが、内心は愛おしくて仕方なかった。
えへへ、ごめんと言って彼女は離れたけど離して欲しくなくて、
"矛盾してるな、俺"
と思いながら竹内の手を引っ張って部屋に入れた。
抑えられなかった。
離したくなくて俺から小さい彼女の体を抱きしめる。
すると抱き締め返してきてドキッとする。
竹内…俺止めらんなくなっちゃうよ。

