先生は「よしよし、もう大丈夫」って言って先生のくせに私の頭をポンポンと優しく撫でた。
こういうの、卑怯だよ
うぅ〜って泣きながらそう思う。
だってそうじゃんか、こういうのって小説とかの中だけの話じゃないの?
だって、夢にも思ってたことが実際に起きた。
佐伯先生が私の頭をポンポンって
しかもよしよしって声付き…
どれだけ安心できると思ってるの。
優しい声で言わないでよ、どんどん落ちていくじゃんか。
もう怖くないよ、先生が助けてくれたし、それに元気もくれたし。
あーあ、やっぱり先生にはかなわないなぁ
この時間がずっと続けばいいのに、と心の中で思った。

