ねぇ、先生




「じゃあ、沼田さんを保健室の先生のところに連れてこっか。」





雅が連れてきたのは砂川先生だった。








"見回りしてて偶然会った"って言ってた。










「じゃあ、学校の方でも連絡しなきゃいけないから」





と砂川先生はそう言って美紀ちゃんを連れて出ていった。






「美紀、大丈夫かなぁ」



心配そうに香菜ちゃんは言った。










きっと大丈夫だよ!





そう言ったけど、部屋はしんとしてしまった。














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匡side






偶然か必然か、今修学旅行に引率した砂川先生の方から学校に連絡が入った。









どうやら、2年生の中で体調を崩してしまった生徒がいるらしい。










本当は親が直接迎えに行かなきゃ行けないんだけど…








連絡をもらった先生がいうには

「1組の沼田 美紀でして…」







沼田…あぁ、確か家庭の問題を抱えてる生徒か。







どうやら、砂川先生や、保健の先生が電話しても繋がらないらしい。









保険証を持っていくように言われていたのに、沼田は持ってこなかったという。






これじゃあ向こうで病院にかかったら色々面倒だ。










そういうことで、学校側が引き取ることになった。








それで、その引取りに行く役目が俺になった。








断る理由もなかったから


「じゃあ、行きます」




と急いで現地に向かった。









もしかしたら、竹内に会えるかなって思って