気を紛らわそうと「先生、なんで図書室で寝てたんですかー?」






いきなりな質問を投げかけた。






「物理の本読んでたら寝てた」






物理…うええ、嫌いだ



それに、読みながら寝てたって、、



「先生ほんとに教師?」


フフッて思わず笑ってしまった。








「うるせ、いいの、先生だからいいんです」






とわけのわからない理屈をつけて正当化してきた。







すると、授業が終わるチャイムが鳴った。





それを聞いた先生は「ほら、チャイムなった。お前ももう大丈夫そうだから次の授業はちゃんと出なさい。」








大丈夫って、何が?








「先生、私は大丈夫だよ?何も無いけどどうして…」







すると「お前、無理やりキスされてたのに普通の女の子が大丈夫なわけないだろうが


震えてたぞ、怖かったんだろ」









え?私震えてたの?




そりゃ怖かったよ、話したこともない男子にいきなりキスされて迫られるなんて







全然思ってなかったもん。





"怖かった"







わざと先生と話すことで紛らわそうとしてたのはこの"怖さ"だった。







思い出した瞬間、涙がポロポロ出てきた。