ねぇ、先生

匡side





見覚えのある生徒が訪ねてきた。






確か竹内がいつも一緒にいる町田 雅。








入ってくると急に「時間はありますか」と聞いてきた。










そして、町田の話を聞くと



やっぱり竹内は誤解してたんだ。





やっぱり、あの時泣いてたんだ。







別れを告げられた時のことを思い出して心がズキズキと痛む。










違うのに、あれは誤解だよ







そう思って町田に理由を話した。










「俺はずっと竹内のことしか考えてなかったよ。







彼女に、本当に惚れてた。









でも、どうしてもバレちゃいけないんだ







バレたら俺のせいで彼女の将来をダメにしてしまうから。











そうなって欲しくなくていないって言ったんだ。」









すると町田は俺の話を聞き終わったあとに





「じゃあ、本当は今でも凛のことが好きなんですか?」







って








当たり前だろ、嫌いになる要素なんかどこにも無かったんだ。















「ああ、俺は今でも未練たらたらだよ」


笑って返す。

















すると町田は「だってさ、凛」















と確かにそう呼んだ。









え?凛ってまさか









するとドアの外から涙をいっぱい溜めた竹内が姿を現した。