ねぇ、先生




インターホンを鳴らすと凛のお母さんが出てきて小さい頃からずっと知ってるから






玄関のドアを開けるといらっしゃいと迎えてくれた。









「凛、どうしたの?」





凛のお母さんに聞く。





「わからないわ〜、全然話してくれなくて
何を悩んでるのかしら、なんか学校であったみたい」










凛のお母さんは心当たりがなかったみたい。















「りーん、開けるよ」




部屋のドアを開けて凛を見る








え、目が腫れてるじゃんか、そんな大きな悩みを抱えてたの?










「どうしたの、凛学校来なくなって。」






配布物を渡すと同時に本題を問いかける。










「なんでもないよー」







と答えるがそんなわけない。






「目、どうしたの?赤いよ?」










一瞬肩をビクつかせて「…あはは、雅には全部お見通しだー」






と言った。










「凛、教えて?何かあったの?」








すると、凛は少しずつ悩みを吐き出した。









物理の佐伯先生と付き合ってたこと





困らせるのが嫌で自分から別れを告げたこと




それでも未だ忘れられないでいること










『あぁ、凛、考えすぎだよ、前より痩せてるし』








あの3年生との出来事も聞いた。







凛には辛かったと思う。