奏でるものは 〜功介〜




「今日は来てくれて良かった。

姉を、唯歌を幸せにしてくれてありがとう。


私のわがままだけど、姉を忘れないで、心のどこかで覚えていてほしい。
サイタユイカが生きてたことを、覚えていてほしい。

そして、唯歌の分まで幸せになってね、功介さん。

今日はありがと」



何も言えなかった。

優がカオリちゃんを駐車場まで送っていった。