夕日の色

夜、ベッドに寝転んだあたしは携帯を開いて和花にメールを送った。


あれから何事もなかったかのようにあたしは奥原と帰った。
奥原は家の前まで送ってくれた後別れ際にこう聞いた。


「ま、また明日も迎えに来ていいですか?」


「……別に…来てもいいけど」


あたしの返事を聞くと奥原は嬉しそうに笑って帰っていった。


それを思い出すだけで胸がうるさくなる。


【和花、分かったよ。
胸がうるさくなる理由…奥原が教えてくれた。
それでね、あたし、気付いたんだ。
この気持ちが誰に向けられたものか。
でも和花には直接話したいから!
明日話すね!おやすみ!】


送り終えたあと携帯を枕元に置いて天井を見上げる。


恋……かぁ。
あたしの…好きな人……
奥原といると胸がうるさくなって息が苦しくなって…委員長から聞かされた時も何かモヤってして……
ドキン…ドキン…
また、うるさい……。
…そっか、あたし…奥原の事が………好き、なんだ……


あたしの意識は暗闇の中に吸い込まれた。