夕日の色

「荻島さん!」


玄関に向かって歩いていると後ろからあたしを呼ぶ声がした。


この声…まさか…


「お、奥原…」


後ろを振り向くと奥原が立っていた。


「何してんの、こんなとこで。それに奥原結構前に教室出てたよね?」


「荻島さんを待ってました」


あたしを、待ってた?


「一緒に帰りませんか?」


…はあああ!?


「お話ししたい事がたくさんあるんです。それにまだ質問に答えてませんからね」


奥原はニコッと笑う。