夕日の色

「荻島さん…」


奥原と委員長が驚いてあたしを見ている。


「あ、ご、ごめん…。何か勝手に…」


その場にいるのが気まずくてあたしは走ってその場を後にした。


そして放課後。


あたしはあの後また質問攻めにされたけどそれどころじゃなくて全部聞き流すようにただ返事をしていた。


そして奥原はあたしが戻った後にすぐに戻ってきた。
何かあたしに言いたそうにしていたけど周りに女子達がいて話しかけるのをやめたっぽかった。


「真央、あたし今日ピアノあるから先に帰るね。ぼーっとしたまま歩いてると危ないから帰りだけは意識取り戻しなよ」


和花はそう言って教室を出た。
既に教室はあたし1人。


……帰ろ。


あたしは鞄を持って教室を出た。