夕日の色

教室に入るといつもの女子達があたしの所に集まってくる。


「真央!おはよう!」


「おはよー」


「ねぇねぇ知ってる?隣のクラスの南川君と佐渡さん付き合い始めたんだって!」


「南川君からなんでしょ?あんなイケメンと付き合えるなんて佐渡さんラッキーだよね〜」


席につくやいなや恋バナをし出す女子達。
南川といえばあのチャラい奴か…。
この学校に入学して早々あたしも付き合わない?とか言われたな…。
恋愛なんてするようなタチじゃないからね、あたしは。
ましてやあんなチャラい軽そうな奴なんかと…


「え!?ねぇ!あれ誰!?奥原君と来てるあの女の子!」


1人の女子が窓の外を見て言った。
…あぁやっぱ一緒に来たんだ。


「ほら!真央も!!」


「は!?え、ちょっと!」


あたしも腕を掴まれて窓の所に無理やり移動させられる。


グラウンドを見ると笑い合いながら校舎に向かってくる奥原と委員長の姿があった。


「え?奥原君って彼女いたの?しかもあんな美人な子!」


「てかあんな子いたっけ?うちの学校に」


そっか、みんな知らないんだったね。


「あれ委員長だよ」


「え?!え〜!!?」