夕日の色

「足出してください」


彼があたしの前にかがんで言った。


「そんなの自分でやるよ!!運んでもらったのにそんな事まで!いいよ!」


「ダメです。ほら、出して」


あたしは申し訳なくなりながら右足を出した。


なんか迷惑かけてばっかじゃない?


「そういえば名前何て言うの?」


「…奥原夕(オクハラユウ)です」


「奥原ね!よろしく!あたしは」


「荻島真央さんですよね」


彼が先に名前を言った。


「あれ?何で知ってるの?」


「同じクラスですからね」


彼はニコッと笑った。