夕日の色

胸のあたりがズキッと痛んだ。


なに…これ…。


ズキンズキンと痛くなる。


「荻島さん、奥原くんの事何とも思ってないんでしょ?あの時だって笑って先に行ってたし」


「何とも……」


「あたし、中学校の時からずっと奥原くんだけを見てきたの。あの奥原くんがあんな風に告白したの初めて見たんだ。でもそれを見た時、荻島さんには譲れないって思った」


別にあたしは奥原の事をどうとも思ってない……はず。
なのにさっきから痛いこの胸は何?
息が辛くなる。昨日の夜みたいに痛い。


「あたしの方がずっと好きだったのに何で荻島さんなの?あたし、奥原くんをとられたくなくて昨日も頑張って買い物に誘ったの、なのに荻島さんがいて、あの後奥原くんは帰っちゃうし…」


委員長は怒りなのか泣きたいのか体が小刻みに震えている。