夕日の色

家に帰ってもぼーっとしてご飯を食べているあたしにお母さんとお父さんが声をかけてくれたが、軽く流すように話していた。


「ごちそうさま。お風呂、行ってくる」


ご飯を食べ終わり、食器を片付けてリビングを出るとあたしはその足つきでお風呂場に向かった。


「真央」


後ろから名前を呼ばれて振り返る。そこにはお兄ちゃんがいた。


「お兄ちゃん、どうしたの?」


「どうしたんだよ。何か浮かない顔して、父さんと母さん心配してたぞ」


あ、心配…させちゃった。


「ごめん、ちょっと今日和花とあってさ」


もちろんそれも何だけど、1番の理由はやっぱり…