夕日の色

「ん?なにしてんの?」


「何って…おんぶですよ?早く乗ってください」


え?あたしをおんぶ?え!?


「いやいいよ!重いし!!」


彼は「いいんです、早く乗ってください」と言ってさらに近づいてきた。


断れなくてあたしはしぶしぶ彼におぶられた。


「ごめん、その荷物おねがいね」


あたしは教材を集めている男子2人に言った。


彼はあたしをおぶって保健室まで歩いて行った。


周りがヒソヒソ何かを言っているのが少し恥ずかしくて顔を背中にうずめた。


「失礼します。」


保健室の扉を開けて中に入る。先生はいないようだった。


「先生、いないみたいですね」


あたしは私を椅子に下ろすと棚を開いた。


「あ、勝手にいいの?」


「いいんですよ、僕、ここ良く来るんで」