夕日の色

「え…」


思わず声が出てしまう。
それに反応して和花があたしの向いている方向を見る。


「あれって…」


あたしとそう変わらない背丈に眼鏡をかけた黒髪の男の子…奥原がいた。
そしてその隣には


「い、委員長?」


黒髪のおさげに眼鏡をかけたいかにも真面目っぽい子。彼女は『国光香穂(クニミツカホ)』あたしのクラスの委員長をしている。


…何で、委員長と奥原が?


2人は何かを話しながらモールの中に入って行った。


「今のって奥原と委員長だよね?何であの2人が…」


「い、行こう!」


「はぁ?」


「お願い!行こう!!」


あたしは和花を無理矢理引っ張ってモールに入った。