夕日の色

その言葉に心臓がドクン!となり、思わず奥原の鞄を落としてしまった。


やばっ!!!


そう思い、全速力で走って学校を出た。


足がズキズキしたけどそんな事考えてられなかった。


走って走って家までたどり着く。玄関を開けてすぐそこにある階段を駆け上がると自分の部屋に入り、雪崩れ込むようにしてベッドにダイブした。


今朝からおかしい。
奥原の言葉を聞くだけで心臓がうるさくなる。
奥原におぶられたから?
みんなに冷やかされるから?
奥原に好きって言われたから?


「あー!もう分かんない!!」


あたしは枕に顔を埋めた。
しばらくして落ち着くと、制服を脱いで部屋着に着替えた。
夏が始まったばかりで夜も蒸し暑い。
英語がプリントされた白いTシャツに膝上までの黒いハーフパンツ。
これぐらいが丁度いい。


丁度着替え終わると部屋がノックされた。