夕日の色

―――――だって、僕は荻島さんが好きですから。


……そうだった…。あたし、奥原に告白……


思い出して顔がカァーッと熱くなるのを感じた。


「荻島さん?顔赤いですよ?大丈夫ですか?」


奥原はそう言ってあたしの顔を覗き込む。
それに対してまた顔が熱くなる。


「だ、大丈夫だからっ!平気!!」


ち、近い…。心臓持たない…!!


「なら良いんですけど。あ、僕杉江先生に用があったんでした!失礼します!気を付けてくださいね!」


奥原はタッタッと走って行ってしまった。


あたしはドクンドクンとうるさい心臓に手を当てる。


…何、これ……。何でこんなに心臓うるさいの?


あたしは顔をパタパタ扇いで体温を下げると教室に入った。