夕日の色

「あら?奥原くんに…荻島さん!どうしたの!」


先生は驚いた様子で駆け寄って来た。


「昨日階段で滑ってこけた時に足捻っちゃって、今朝までは大丈夫だったんですけどお昼頃から痛くて」


「私があの男に捕まったせいね…。ごめんなさい。座ってちょうだい」


奥原はあたしを先生が指したイスに座らせる。


「足出してくれる?」


上履きと靴下を脱いで足を見せると今朝よりも少し赤く腫れていた。


「あら…軽い捻挫ね。ちょっと腫れてるけど冷やして安静にしてれば治るわ」


「冷たっ」


先生はあたしの足に湿布を貼った。