夕日の色

「先生!!」


あたしが校庭に着いて先生の元に行くと男は先生をナンパというかどこかに連れて行こうとしているようだった。


「……荻島さん!」


あたしは男の所まで歩いて行く。


「あぁ?なぁんだおめぇ?ここの生徒かぁ?」


うわ…酒くさ……。こんな昼間っから酔っ払ってんの?


「先生から手を離して。じゃないと痛い目みるよ?」


「ガキのクセに何言ってんだよ〜、俺はなぁ柔道習ってたんだよ〜」


男は先生から手を離して両手を構えた。


「先生、もう少し後ろにいてくださいよ」


そう言うと「う、うん」と返事をして先生はあたしの方に来て数歩下がった。