夕日の色

「僕は迷惑なんて思いません」


奥原は微笑んだ。


「だって、僕は荻島さんが好きですから。迷惑なんて少しも思いませんよ」


あたしはポカンとして口を開けた。今すごくアホな顔をしていると思う。


「聞こえてましたか?僕は…「わー!わー!聞こえてた!聞こえてたから!!」


もう一度言おうとする奥原を必死に止める。


そして呼吸を整え、頭の中を整理する。


奥原があたしの事を好き!?いやいや!そんなわけない!きっとからかってるんだ!そうだそうだ!奥原があたしみたいなのを好きなわけないよ!
あ!そうか!誰かに言われたんだ!罰ゲームかなにかだ!


「誰かに言わされたの!?教えて!あたしが1発やってやるから!」


奥原に詰め寄って聞く。彼は目を見開いて驚いていた。そしてプッと吹き出した。