「急に何だよ!ゲホッ」


口元を拭いながらお兄ちゃんが言った。


お兄ちゃんは同じ大学に彼女がいる。何度かあった事があるけどショートヘアで少し明るめの髪にパッチリ二重で女の子らしい可愛い人だった。


「別にこれといってフツーだよ。真央からそういう事を聞くのって珍しいな?どうした?」


「ううん、別に〜」


あたしはおやすみと言って2階の自室に向かった。


足はだいぶ痛みが引いた。奥原にすぐ手当てしてもらったからかな?


湿布を取った足を触る。


奥原、何であんな大胆な事できたんだろ?あたしと変な噂でもたったら大変なのに。


ベッドにドサッと横になるとすぐに眠気が襲ってきた。


……明日、お礼言わなきゃ……


そうして私は深い闇に吸い込まれていった。