真綾さんの幼馴染みが何やら動き回っているようだけど、今は放っておこう。

真綾さんを探してまわるけどどこにもいない。
私は一旦、山道さんのもとへ戻った。

相変わらずソファーに座ってうつむいている。

けど、凄く落ち込んで見えたさっきまでとは少し違う。
今は、真綾さんが戻ってくるのをただ待っているというか…。
そう信じてやまない感じ。

「今、挙式の開始時間を遅らせるようにしています。
真綾さんのこと、もう少し待ってみましょう」

「…」

何も返事がない。
やっぱり考えるところがたくさんあるんだろう。

今、山道さんに抱きついたらどうなるかな…？
この寂しそうな肩を抱きしめてあげたい。
大丈夫だよって声をかけてあげたい。

…って、勤務中よ。
自重しなきゃ。