雪の日 ~Cross Heart~

「春陽は、俺の中にまだ雛子がいると思ってるんだろ? それで、春陽を雛子の代わりにしてるって、思ってる」


真剣な顔で聞いてくる光平。


うなずけもせずに固まっていると、彼はそのまま話を進めた。


「勘違いさせて、傷つけて……ごめんな」


ぎゅっと、おなかの上の腕に力がこもる。


「でも、雪の日に春陽が俺を『あきらめる』のはすごくいやだ」


確かに、あきらめていた。


雪の日に、雛子を思い出すなというほうが無理だから。


でも、そうじゃなかったの?