君がいた ~夏と海と鮮血の狭間で~

「えー♡そんなこと言わずにさ」

「わ!近くで見たらますますかっこいい♡」


ひ、ヒロちゃんがハイエナ共に食われちゃうよ!

助けなきゃ!!


「ヒロちゃんから離れ...っ」

眉を寄せて怪訝そうな顔してるけど
耳だけ赤い。

ヒロちゃん照れてるんだ...。

昔から照れるとヒロちゃんは耳だけ赤くなってたから分かる。

ふーん

ふつふつと怒りがこみ上げてくる。

「泳ごっか、なっちゃん」

「うん」

バシャバシャと音をたてながら入ってく。

冷たい水が怒りを優しく冷ましていってくれる。


「比呂くんのばかやろー!!」

「みーちゃんのばかー!!!」

二人とも思い思いの言葉を叫んだ後、

顔を見合わせて眉を寄せて少し笑った。

「あーあほんといやんなっちゃうなー」

「ほんとだよ...まさか比呂くんが耳赤くするなんて思わなかった」

「なんで好きになっちゃったんだろね」

「ねー
...でもさ、仕方ないよね」

「...うん」