「俺ら二人で乗るな」

「う、うん、わかった。」

そう言って二人はプールの中に消えた。

「お客様、二名様ですか?」

「はい。」

「後ろに並んでいる方と一緒でもよろしいでしょうか?」

「はい」

涙が答えた。

後ろにはさっきぶつかった時の男の子のグループ。なんだか緊張している。
誰が行くとかそうゆう話が耳に入る。そんな時一人の男の子が、

「俺が行く」

と前に出た。私はすぐに分かった。後ろを向いてても判別できるその声。

確認のため、後ろを振り向くとやっぱりさっきぶつかったしまった男の子。