すると後ろからワイワイと聞こえる男の人の低い声。
まさかと思って後ろを振り向くと…

(さっきの人たちだ…)

「あっ、さっきはどうも。」

ぶつかってしまった男の子が笑顔で言う。

「いえいえ…」

涙がニヤニヤしながらこちらを見ている。

「な、なにっ!」

「えー?なんも言ってないよ??」

涙が意地の悪い顔をしてそう言った。