「俺のスケジュールの話ね。
月曜日から金曜日は学校です。」
「はい。」
前川先生は壁に指で書きながら話し出す。
「土曜日は、部活。」
「はい。」
「日曜日は残りの仕事をやります。」
「そうですねぇ。」
「では質問です。
この俺のハードスケジュールの中でどこに出会いがありますか」
私は脳内でとても考えた。
「職場に好きな人がいるんですね?!」
思いついた考えがそれ。
「えっそれやべえやつじゃん」
先生が笑いながら答える。
「好きな人、いるんですか?!」
「さぁ」
「誰ですか!」
「沖縄の方にいるかもしれないしね?」
「からかってます?」
「ははっ!」
こんなたわいもない会話も幸せだった。
先生はまた笑いながら階段を降りて行った。
