「俺が、好きを教えたい」
「…え……」
玲央くんの大きな手が伸びてきて、私の両手をそっと包み混んだ。
大きくて、あったかい。
「俺の好きを、お前に教えたい」
「……っ」
―大丈夫、それに気づかせてくれる人が、絶対現れるから。
その人が、あんたにとって大切な人だよ―
陽愛の言葉が再生された。
やっぱり、玲央くんなのかな?
私にとって、大切な人…。
「言っても、さ」
玲央くんが、ははっと笑う。
「彼女いたことねーから付き合うとかよくわかんねーけど…」
「……」
「きっと楽しくやれるぜ、俺らなら!!」