私は結んでいる自分の前髪にそっと触れた。
…こんな、ちょんまげみたいな髪型にしなくても
猫くんみたいなピンで留めるのもいいかもしれない。
ああでも、そんなの私のキャラじゃないし。
とかなんとかごちゃごちゃ考えていた時だった。
「はよ、陽愛!」
シャイニングスマイルを浮かべて爽やかに挨拶してきたのは玲央くんだ。
「玲央くん、おはよう」
「うわ、クマすげえ」
「はは、」
そんな引くほどすごい…かな。
「そういや、アイデア考えてきたか?」
「へ?」
アイデア…?
私は軽く首を傾げると、玲央くんは嬉しそうに手に持っていた紙を見せてきた。