結局その日はリキがどこにいるとか何してるのかっていう話にはならなくて、ずっとじいさんやリキとの思い出話をして明け方前に帰宅した。

それから何となく頭が冴えて、眠りに入ったのはばぁちゃん達が起き出した早朝だった。

夕方近くに目が覚め、部屋のベランダで煙草を吸いながら昨夜の彼女との時間を思い出す。
何処と無く不思議な時間だったなって余韻に浸るが、やはり彼女の存在が気になる。

誰なんだろうか。

ばぁちゃんにでも確かめようかとのそのそ着替えて居間へ向かう。

「あんたやっと起きたの?」
「なぁ、ばぁちゃん、」
「あんた一体いつ戻って来たの?女の子一人のとこに長居するなんて、非常識でしょうに、全く」

俺を行かせた本人が文句を言う。