「山岡海(やまおか かい)です。
よろしくお願いします。」

「みんな、山岡と仲良くしてやってくれよ」

パチパチ!パチパチ!

僕は山岡海(やまおか かい)。
親の仕事の都合でこの町に引っ越してきた。
仲の良かった友達と別れを告げ、
この久山高校(ひさやまこうこう)に
転校してきたが、やはり知らない土地での
生活は不安だらけなものだった。




そして昼休みがきた。

「ねぇ!海くん!一緒にご飯食べよ!」

僕に最初に話しかけてくれたのは
この子だった。
最初は気まずかったけど
だんだん慣れてきて、いつしか
最高の親友になっていた。

この子の名前は鈴ノ 凜々。
転校してきた僕に優しく声をかけてくれた。
部活は吹奏楽部で成績もかなり良い。

あれから月日は流れ
ようやく学校にも慣れてきた頃。
僕は、ある一つのノートを
見つけてしまった。

放課後。
授業も終わり、帰る支度をし
ロッカーの中にある教科書を
通学カバンに入れていると。

ガサッ

僕のロッカーの中から見慣れないノートが
落ちてきた。

なんだ?これ?
そのノートのタイトルに
魔法少女生活と書かれていた。

友達から聞いた話だけど
僕の使っているこのロッカーは
去年転校した人が使っていたもの
らしい。
だからこれも多分前のコの
忘れものなんだろう。

するとそこに帰り支度が遅いと感じ
様子を見に来た凜々がやってきた。
因みに凜々と僕は一緒に
帰っている。

「どーしたの?」

「いや、なんか変なノートが出てきて」

「なになに?見せて...」


凜々は急に大人しくなり
そのまま黙り込んでしまった。